タブラが育む8つの良いこと

① 心と身体が“ととのう”

集中力、マインドフルネス
タブラを演奏する時には手指では激しいリズムを奏でつつも、頭は常に冷静でいなければなりません。またタブラのリズムは、心の開放を目的に、インドで古来より何代にも渡って受け継がれ、洗練されてきたものです。ストレスに追われ心と体のバランスが崩れそうになった時、無心にタブラを叩くと、不必要な力が抜け、自然に体が最適化。心身がスッキリととのいます。

② 自分との調和、環境との調和

タブラを叩くのに必要な“体の観察”。
自分の心身のクセを認識することで自然に3つのドーシャ(ヴァータ、カパ、ピッタ)のバランスが取れます。
また、即興音楽であるインド古典音楽で使われるタブラは、様々なスタイルの音楽に対応でき、周囲の環境や人とも自然に調和していきます。
色々なスタイルの音楽とセッションを楽しめるのもいいですね。

③ 自然の音で自然なリラックス

タブラは打面やそれを張る紐は動物の皮、また胴はくり抜いた木で作られており、叩くと非常に素朴な優しい音がします。デジタルな音に囲まれてなかなか自然を感じることが難しい現代、タブラの豊かな倍音に包まれ、自宅で簡単に”Back to Nature”してみませんか。

④ 左脳・右脳の脳トレ

両手の指をそれぞれに複雑に動かし、精妙なリズムを奏でるタブラ。最初はやや難しいかもしれませんが、タブラを練習することで左右それぞれの脳トレ効果が期待でき、左脳の論理的思考と右脳の発想力どちらも効果的に鍛えられることでしょう。

⑤ 理系脳を育てる

タブラはの数のアート。インド古典音楽には4拍子・16拍子に加え、5拍子や7拍子、15拍子といったリズムまであります。更にこれらを演奏しながら、違う拍のフレーズを倍数で重なるところに綺麗に着地させる…というのもタブラの醍醐味の一つ。タブラを学ぶことで、数という概念の世界を実際に体感でき、複雑な計算も瞬時にこなす理系脳が鍛えられるかもしれません。

⑥ どこでも、だれでも

タブラは繊細な音の変化を多様に表現できる一方で、音量は人の話し声くらい。ご自宅で気軽に練習できます。
また持ち運べる大きさなので、旅のお供に連れて行って自然の中で叩いてみるのも、とても気持ちの良いものです。
演奏に力は必要ありません。子どもからお年寄りまで、どなたでも演奏できます。床に座るスタイルが一般的ですが、テーブルやスタンドにセットして、椅子に座ったり立って叩くこともできます。
それぞれの身体的条件やライフスタイルに合わせて、自分だけの演奏スタイルで楽しむことができます。

⑦ 一生追求できる奥深さ

タブラは誰でも気軽に始められる楽器であると同時に、一生追求できる奥深さがあります。ゆっくり瞑想するように叩くもよし、超速の超絶技巧を目指すもよし。
他人からの評価に一喜一憂しがちな現代ですが、日常での人との関わりに疲れたら、タブラと共にあえて”独り”を追求してみるのはいかがでしょうか。
自らの足で着実に歩み進めた先で得られたものは、あなたの人生にいつまでも寄り添ってくれるでしょう。


⑧ 異文化理解、国際感覚

かつて中国の台頭が言われていたように、これからは人口一位となったインドの時代が来るかもしれません。
インド・パキスタン・バングラデシュとアジア各国で演奏されるタブラは、様々な国の文化の影響を受けて洗練されてきました。
西洋音楽とは異なる音楽体験で、多様性に柔軟に適応できる国際感覚が養われます。